今週の植物は「ローズヒップ」、ヒップはバラの果実を指し、薔薇(ばら)の実のことです。写真は、ノイバラのローズヒップで赤くて小さな実が葉っぱの落ちた枝にたくさん付いています。ノイバラは別名「野ばら」とも呼ばれ、バラ科のつる性落葉低木で沖縄以外の日本各地の山野に自生しています。花は初夏に5弁の白い花が咲きます。
其枝幼稚園の校舎出入口の近くにある今は枯れてしまった枝垂桜の根元にあり、棘のついた枝に1センチくらいの小さな実がたくさん付いています。バラの花言葉は「愛」など色によって多数ありますが、ノイバラの花言葉は「素朴な愛」素朴な花の印象からきている以外に「才能」「詩」などがあり、こちらはノイバラがゲーテ文学のモチーフになったことから来ています。ローズヒップ自体の花言葉もあり「無意識の美」となっています。
ローズヒップはクリスマスリースの飾りとして用いられる以外に、ビタミンCや植物繊維が豊富なためハーブティーの一種としてローズヒップティーとしても好まれているようです。また、ローズヒップオイルは食用油としてジャム、ジェリー、マーマレードの材料として用いられたり、スキンケアやサプリメントとしても用いられています。
2021年11月29日月曜日
20211128ローズヒップ
2021年11月21日日曜日
20211121真弓
今週の植物は「真弓」、ニシキギ科の落葉広葉樹です。東アジアが原産地で日本では沖縄を除く全国の山地などに自生しています。木質は硬くて柔軟性があるため、昔はこの木で弓が作られたことから名づけられました。真は最高のという意味があり、最高級の弓は真弓で作られたようです。花は初夏に小さくて十字型の白い花が咲きます。秋になるとピンク色の実が付き、裂けると赤い種子が出てきます。
境内のあちこちにあり、写真の木は其枝幼稚園の遊具の丸太小屋直ぐ横に1メートル50センチくらいの高さがあります。成長すると3メートル程になります。花言葉は「真心」「あなたの魅力を心に刻む」など、果実が裂けて真っ赤な種子が見えてくる様子から来ているようです。
名字で真弓さんという方は全国で3500人ほどおられるようです。昔、弓で手柄を立てて後醍醐天皇から名前を賜った方は京都や九州に多く、その後、織田信長から名前を賜った方は三重県に多くおられます。一番多いのは三重県で1100人ほどおられます。また、名前ではなく地名で真弓という名のついているところもあります。
2021年11月14日日曜日
20211114むべ
今週の植物は「むべ」、アケビ科の常緑つる性木本植物で、日本をはじめ東アジアが原産地です。漢字で書くと「郁子」。花は4月頃、反り返った形の白くて小さな花が咲きます。10月になると実ができ、最初は緑でだんだんと紫色に変わります。写真の実は少し斑点が出てますが、11月の初め頃までは艶があっていかにもおいしそうでした。11月2日に其枝幼稚園であった収穫感謝祭にはたくさんの「むべ」の実が供えられていました。
其枝幼稚園の園庭にある砂場の上に藤のように蔓が絡んでいるところにぶら下がっている紫色の実が「むべ」です。花言葉は「愛嬌」、「むべ」によく似た果実で「あけび」がありますが、「あけび」は熟すと裂けて口を開けて笑っているように見えるのに対し「むべ」は裂けずに口を閉じて微笑んでいるように見えることから来ているようです。
「むべ」という変わった名前の由来は、天智天皇が出先で長寿の老夫婦からこの果実を贈られ食べたところおいしかったので、「むべなるかな(長生きして当然だの意味)」と言ったことから来ています。しかし、「むべ」はほとんど食べるところがなく、中にたくさんの小さな黒い種があり、その周りにあるドロッとしたしたものが少し甘みがある程度で個人的には決しておいしいとは思いません。
2021年11月7日日曜日
20211107小菊
今日の花は「小菊」、キク科の多年草です。中国から奈良時代か平安時代の初期に薬草や観賞用の花として入ってきたようですが、万葉集には菊の歌はひとつも詠まれていません。鎌倉時代に後鳥羽上皇が菊をデザインした文箱や飾りなどに用いたことから皇室の紋として使われるようになり、今では秋を代表する花となりました。菊には華やかな大輪の花もありますが、小菊は菊人形や盆栽などでよく使われる菊です。
駐車場の一角に黄色い小菊の花がたくさん咲いているのを見ることができます。花言葉は「元気」「純情」など、地面近くに朝晩の寒さにも負けず可憐な小さな花を咲かせることから来ています。
日本の硬貨には色んな植物がデザインされていますがご存じでしょうか。菊は50円硬貨に描かれています。参考までに、1円は若木、5円は稲穂と双葉、10円は唐草と常盤木、100円は桜、500円は桐と竹と橘です。菊は2千円札にも描かれているようです。